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洞粘膜が薄い患者さんに上顎洞底挙上手術を行った症例

60代の女性です。右上の6、7番欠損で来院されインプラント治療を行った症例です。 こちらの方は、約1年前に反対側の6、7番にもインプラント治療を行っており、非常に経過がよかったので反対側もお願いしますということでした。 CT画像を見ても分かるように、両側とも上顎洞底挙上手術を行いました。 こちらの方の場合、上顎洞底部に隔壁が無くフラットで手術しやすい形態だったのですが、洞粘膜が非常に薄いために、剥離、挙上を慎重に行わなければなりませんでした。 手術では、洞粘膜を損傷することなく、きれいに挙上することができました。 そして、7番部のインプラントは、ほんの少し傾斜させて埋入しています。位置としてはベストポジションに入れるのですが、少し傾斜させることにより、既存骨の具合で手術直後の初期固定が非常に良くなることがあるのです。どの角度で埋入すれば初期固定が良くなるかということは、手術中その時々の判断で行うもので、臨床の経験値によるものだと思います。やはり経験が無ければ、その場で臨機応変の対応はできないと感じます。 インプラントの埋入、骨補填剤の充填も的確に行うことができたので、6か月後には良い上部構造が装着できると思います。
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