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骨移植を行い両側の下顎臼歯部にインプラント治療を行った症例

70代女性です。両側の下顎臼歯部欠損のため、インプラントで固定式の歯を作ってほしいということで来院されました。 右側は既存骨にインプラントを埋入できたのですが、下顎管(神経)までの距離が短かかったために、ショートインプラントを使用してブリッジを作りました。 一方、反対側の左側は下顎管までの距離が短く骨の幅も無かったため、骨移植を行わなければインプラント治療ができなかった症例です。 ご本人の承諾を得て、7か月前にオトガイから採取した骨(10㎜×20㎜)を移植しました。このような場合、移植骨片は必ず1本のスクリューで留めるのがポイントです。 それから4か月経って骨と骨が生着した後、インプラントを埋入して上部構造を装着しました。 インプラント治療は、骨量が充分にある患者さんの場合は外科的侵襲が少なく、1本あたり15分程度で埋入できるのですが、当院にはこのような難症例の患者さんも多数来院されています。 他院で「骨が無いのでインプラントは埋入できない」と言われた方が、地域情報紙やHPをご覧になって当院に来られることもあるようです。 骨移植のような外科的治療を行うと、侵襲度が高くなり治療期間も長くなりますが、長年培ってきた技術や知識を駆使すれば成功に導くことが可能です。
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