7年前に審美領域に埋入したアンキュロスが経過良好であることを確認した症例
40代の女性です。7年前にインプラント手術を行いました。
上顎の1番と1番欠損だったので、この時に使ったインプラントはアンキュロスです。骨の吸収をできるだけ抑える方法として、当時はアンキュロスインプラントを使用していました。
7年たって臼歯部のインプラント治療を希望して来院されたのですが、前歯部はどの歯がインプラントなのか見分けがつかないほどきれいでした。
その左右1番は完全に天然歯と調和し、経過はとても良好な状態でしたので写真を撮らせていただきました。
当時、私はサージカルガイドを用いるシステムを使っていなかったので、フリーハンドでインプラント埋入を行いました。
この時のアンキュロスインプラントの一つの欠点としては、アバットメントの方向性を決める装置がついていなかったことです。そのために技工士さんは歯を作りにくく、高い技量、テクニックを求められたそうです。
その後アンキュロスCXという製品が開発され、インプラントの中に取り付けられたジグにより、インプラントとアバットメントの正しい方向性を容易に再現できるようになりました。
現在は歯を作りやすくする方法が次々と開発され、オッセオスピードTX、オッセオスピードEVなどの新しいインプラントが販売されて、アンキュロスはほとんど使わなくなりましたが、7,8年前は審美領域でよく使っていました。
この症例においてもインプラントが長期にわたり経過良好であることが確認できました。
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