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上顎洞の洞底部に多数の突起があり2回法で上顎洞底挙上手術を行った症例

インプラント手術は毎日行っていますが、とくに5月は上顎洞底挙上手術が多い月でした。 こちらは30代の男性です。右上の第一大臼歯と第二大臼歯の欠損で来院されました。 このケースは、治療方法の選択肢として義歯かインプラントしかなく、年齢的にもご本人はインプラントを選択しました。 歯科用CTで精査したところ上顎洞底挙上手術が必要で、非常に難しいケースだということがわかりました。 というのは、上顎洞の洞底部の形態が非常にいびつで洞底部に多数の突起があり、洞粘膜を損傷させずに挙上するのがとても難しいと考えられたからです。 このようなケースでは時々、2回法で手術を行います。 インプラントの埋入と上顎洞底挙上手術を分けて行う、または、洞底部を先にフラットな状態にしてから再度挙上手術を行うという方法が考えられます。 結果としては、幸いなことに洞粘膜を損傷させることなく上顎洞底挙上手術を終え、インプラントも無事埋入することができました。 サイナスリフトは、当院では多数の症例で行っていますが、かなり高度な技術を要する難しい治療です。先日発行されたインプラントの専門誌にも、統計的には口腔外科の専門医ですら約20%はうまくいかないと書かれていました。 そのことを考えると、当院のサイナスリフトの成功率はかなり高い水準です。ハイレベルな治療が行われていると思いますが、油断することなく全力で治療にあたっています。
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