下顎前歯部に仮歯を入れないで最終補綴物を装着した症例
70代後半の男性です。下顎前歯部欠損に対し、インプラント治療で固定式のブリッジを装着した症例です。
この方については、8月のブログでもご紹介しています。その時は、サージカルガイドを用いてフラップレスで手術を行ったところまで報告していました。
インプラントが骨に生着したので、最終補綴物を装着しました。
この治療で7本の歯が入りましたが、使ったインプラントは4本です。このように欠損歯に対して必ずしも同じ本数のインプラントを使うということではなく、前歯部領域に対しては、かえって本数を減らした方が綺麗に入ることが多いです。
一番お伝えしたいことは、この方は手術を行った時から最終補綴物を装着するまで、一度も痛いとか痒いとかおっしゃらなかった。つまり、フラップレスで骨膜や粘膜を剥離せずにインプラント手術を行い、第二段階でも外科的な治療を行わずに型どりし最終補綴物を装着したので、非常に低侵襲な治療だったということです。
本当はインプラントを用いた仮歯を入れたかったのですが、そんな面倒なことをするより早く歯を作ってほしいと言われ、いきなり最終補綴物を装着しました。
この方はいつもにこやかな表情でお帰りになるので、喜んでいただけているのだと思います。もうすぐ80歳というご年齢ですが、いろいろなニーズがあるのだとつくづく感じます。部分入れ歯でよいという方もあれば、この方のように固定式の歯にしたいという方もいらっしゃいます。その方のニーズに合わせた治療の選択を行っています。
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