新しいインプラントBLXを使って手術を行いました
昨年11月、スイスのS社から、BLXというインプラントが日本でも発売されました。
この新しいインプラント体は、おそらく世界で最高ではないかと思います。その理由は、埋入したときの初期固定の良さ、そしてショートインプラントのバリエーションです。
世界のインプラント主要メーカー4社のうち、初期固定を売りにしているのはN社、ショートインプラントを売りにしているのはD社ですが、BLXは両社の良いところを兼ね備えたインプラント体だと言えるでしょう。
ただ、これまでのインプラントとは手術方法が多少違います。例えば、従来の方法では直径4.5ミリのインプラントを埋入する場合、ドリルの直径も2.0ミリから4.5ミリまで徐々に上げていきます。入れるインプラントの形と最終のドリルの形は、ほぼ同じです。ところが、BLXでは入れるインプラントの形と最終のドリルの形が違い、あえてドリルの径が小さいものを使うように設計されています。ドリルは1サイズ、場合によっては2サイズ細いものを使い、最後にBLXを入れる。その最終的に入れるインプラント体が、まるでドリルのように鋭く骨の中に入っていくということです。
従って、このBLXを使う手術でいちばん難しいのは、ドリリングではなく、インプラントを埋入する操作です。できるだけ低回転で、慎重に埋入する必要があります。
ですからメーカーは、インプラント治療の経験があまりない先生にはこのインプラント体を売らないと言っています。プロ好みのインプラントと言ってよいでしょう。
私は発売以降11月に3症例12月に4症例使用しましたが、すごいなと感じました。骨の中にくい込んでいきます。
これらの症例は、いずれも上顎臼歯部でした。
今年も次々、インプラントの手術が予定されているので、症例に応じてこのBLXを使うケースが増えてくると思います。
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