院長ブログ

昨年の治療を振り返って

昨年の治療を振り返って

昨年行った手術の傾向を振り返ってみたいと思います。

サイナスリフトは、12月初旬の時点で29件行いました。ここ10年くらいのデータを見てみると、ほぼ週1回のペースです。夏休みやお正月休みなどがあり少ない時期もあるのですが、逆に多い時期もあります。

目立って多くなっているのは、高齢者に対する「ガイドを使った多数インプラント同時埋入」です。1度の手術で7本とか5本のインプラントを埋入するフラップレス手術です。

あとはインターネットで当院のHPを見たり、私のブログを読んで下さったりして、前歯部にインプラント治療をしてほしいという患者さんが多かったようです。

このように、今やインプラント治療は咀嚼機能の回復が出来て当たり前。さらに審美的な個性美を追求する方が増えています。それが提供できなければ通用しない時代になっていると感じます。

昔のインプラント治療で私が最初に使ったIMZインプラントは、あまり審美性を追求されないインプラント体が、20年以上前に当院で埋入して、長く使っている方がたくさんいらっしゃり、今もきちんと機能しています。

一方、D社は、どんどん新しいブランドシステムを作っては変更してきています。フリアリット2インプラント、XIVEインプラント、アンキロスとなり、アストラ社との合併によりオッセオスピードができました。各社それぞれに良さがありますが、総合的に考えて現在当院では、D社とS社のインプラントを使用しています。この2社のインプラントで、幅広い症例に対応できていると思います。

もちろん、他院で埋入した他社のインプラントのリカバリーも増えています。たとえば、上部構造が壊れた、撤去しなければならないなどのケースです。

インプラントのリカバーにはいろいろあります。インプラント周囲炎なのかインプラント周囲粘膜炎なのか。感染なのか、咬合力の問題なのかなどで分類できます。約10年前にインプラント周囲炎に対する対処法について、インプラントCAD/CAMミーティング(パシフィコ横浜 みなとみらい)でプレゼンを行いましたが、当時も今も周囲炎に対する考え方はあまり変わっていないように思います。ただ、どんどん新しいインプラント体ができているので、却って撤去して新しいものにしたほうが良いケースもあるし、周囲粘膜炎に留まっているなら、口腔内の環境を改善すれば充分対処できるケースもあります。いろいろなトラブルの対処法がわかっていてこそリカバリーが可能になるのです。

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