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静脈内鎮静法の利点~麻酔専門医からの視点~

当院ではインプラント手術などで静脈内鎮静法や外科的治療などを行う際、歯科麻酔科専門医の資格を持つ医師が立ち会います。今日は、その麻酔専門医からの話を紹介します。

以下、麻酔専門医から伺ったお話しを掲載いたします。 *-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-* 私は、当院で主にインプラント手術で併用される静脈内鎮静法を担当しています。大学からの派遣という形です。インプラント手術で静脈内鎮静法を行っている歯科医院はあまり多くありませんが、当院は件数も多く、そのための設備も整っています。 患者様との関わり方は、手術が決まると、事前にどんな患者様かという連絡を受け、当日の手術に臨みます。ただし、血圧が高い、心臓が悪いなど何らかの症状のある方の場合は、事前に話をして内科や外科の主治医の先生と連絡を取ります。健康状態を確認して、GOサインが出たら手術を行うという方法を取っています。実際に手術をされる山口先生と患者様との橋渡しという役割です。 今は、全身的な症状をお持ちの方も増えているので、手術は安全でなければ意味がありません。そして、手術をするということで精神的に緊張する方も多いようです。血圧が高い方は、緊張で余計に血圧が上がってしまいます。患者様に余分な負担をかけないという意味でも、静脈内鎮静法を併用して緊張を和らげることはとても有効ですし、手術を楽に受けられると思います。 ◆上顎洞全壁を開窓し、上顎洞粘膜を剥離・挙上した様子 上顎洞全壁を開窓し、上顎洞粘膜を剥離・挙上した様子 ◆上顎洞にフリアデント社Xiveインプラントを埋入し、人工骨を填入している様子 上顎洞にフリアデント社Xiveインプラントを埋入し、人工骨を填入している様子 静脈内鎮静法は、全身麻酔ではないので、意識を無くしたり、痛みを取るというものではありません。痛みは、通常の歯科治療と同様に局所麻酔で取ります。手術中は受け答えもでき、医師の指示にも従えるのですが、薬の効果で、痛かったことや大きな音を聞いたことが不快な記憶として残りにくいという特性があります。ちょうど、うたた寝をして遠くの方で音が聞こえているような状態です。多くの方が、うとうとしていて手術のことは覚えていないとおっしゃいます。 ◆静脈内鎮静法の患者記録表 上顎洞にフリアデント社Xiveインプラントを埋入し、人工骨を填入している様子 *-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-* 次回も引き続き、麻酔専門医から伺ったお話しを掲載いたします。
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