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Dentsply Implants World Summit Tour2017に参加しました
2月18(土)、19日(日)の2日間、デンツプライシロナ株式会社主催のデンツプライインプラント・ワールドサミットツアー2017がヒルトン東京お台場で行われました。
当院はデンツプライシロナ社の製品をよく使うヘビーユーザーです。スタッフは全員招待で参加させていただきました。
日本人演者のほとんどは良く存じ上げている先生方でしたが、今回はワールドサミットツアーなので海外からも多くの先生方が来日され、その研究内容や臨床報告を興味深く聞いてきました。
中でも興味深かったのは、南カリフォルニア大学のA.Prof.ザデーの講演です。
この先生がおっしゃるには「上顎臼歯部にインプラントを埋入する場合、はたしてサイナスリフトを行って長いインプラントを埋入するべきか。ショートインプラント(プラットホームスイッチングシステム)、もしくは幅の狭いナローインプラントで行う方が良いか?」というテーマで話をされました。
結論を言うと、高齢者に対するインプラントを考えた場合、生体力学的、外科的、そして補綴審美的検討を充分行ったうえでショートインプラントもしくはナローインプラントで行った方が、低侵襲で患者さんへの負担が少ないだろうということです。
最近、いろいろな種類のインプラントが発売されています。今年の夏にはデンツプライシロナ社から、アトランティスのオッセオスピードTXに加え、オッセオスピードEVが発売されます。
これはヨーロッパやアメリカでは既に使われているインプラントです。どうしても日本での認可は少し遅れるので、今年の夏から我々臨床でも使うことができるようになりました。
オッセオスピードEVにはいろいろなメリットがありますが、まず、インプラントの強度が40%アップし、より強固なものになったということです。
また、今までのオッセオスピードTXは種類が少なかったのですが、EVは直径も長さも種類が豊富になり、いろいろな症例に適合するインプラントを選べるようになりました。
さらに、接合部分であるアバットメントを維持させるシステムも少し変化し、より頑強で緻密な接合を獲得することが可能となりました。
私はこれまで主にXiveインプラントを使用し、症例によってはアンキュロスとかオッセオスピードTXを取り入れていましたが、アメリカやヨーロッパでの臨床報告を見ると非常に良い結果が得られているので、夏以降はオッセオスピードEVも使用してみようかと思います。
このインプラントを用いることにより、大掛かりな外科的な骨造成を行わずに、先ほどのA.Prof.ザデーがおっしゃったような、ショート、ナローなインプラントによる低侵襲な治療ができる可能性は高まります。
インプラントメーカーは、次々に良いものを開発してくれています。これからはいかに低侵襲な治療をしていくかが課題だと思います。
特に日本社会は高齢化が進むにしたがい高齢者に対する治療がますます増えてくるので、できるだけ患者さんに負担をかけず、短時間で終わる治療が求められます。そうであっても、ちゃんと機能的にも審美的にも優れた、より良い医療を提供していくことが大切です。症例によって手術の仕方、使用するインプラントの選び方、治療期間を正しく選択しなければならないと思っています。
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