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CT検査により切歯管嚢胞が認められ地域中核病院に紹介した症例
当院は、インプラント治療だけではなく、いろいろな症状の患者さんが来院されます。
歯の治療の他に、耳下腺の腫瘍や唾石、粘液嚢胞、顎骨部にできた嚢胞などで来院されることもあります。
この方は、50代の男性です。上顎の前歯部の口蓋側(裏側)が腫れた感じがすると来院されました。
初診時は他の常勤の先生が担当したのですが、異常所見のためミーティングで私への診察依頼があり、CT検査を行いました。
上顎の1番と1番の間には、切歯管と呼ばれる血液と神経が通る管があるのですが、その中に20㎜×20㎜くらいの境界明瞭な病変(切歯管嚢胞)がみとめられました。
範囲が口腔領域だけなら当院で手術を行っても良かったのですが、鼻腔領域にも浸潤が大きくなっていたため、地域中核病院に紹介しました。
おそらく全身麻酔による嚢胞摘出手術が行われると思います。ただ、境界明瞭なので、それほど大事にはならないと考えられます。
やはり大切なことは、このような切歯管嚢胞も一般的なレントゲンやパノラマレントゲンでは診断しづらいということです。当院の先生方にいつも言っているのですが、当院には3院とも歯科用CTの設備が整っているので、それを使って確実な診断をしていきましょうということです。CT検査を行うことで、嚢胞の大きさ、骨の硬さまでよくわかります。
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